厚生労働省のデータ「健康日本21」で平均年齢と健康寿命の延伸が年々進んでいると示されているんですね。
私の職業柄(理学療法士)で健康になるための運動を勧める立場ですので、地域の方々にお話する場面では説明の際にデータと共に解説しています。
その内容を一部紹介します。
「人生100年時代が本格的に到来」というテーマで解説したことがあるんですが、2023年の平均年齢から考えると現実味を帯びてきます。
平均寿命とは
平均寿命とは「0歳における平均余命」のことで、赤ちゃんから順に年齢を増やしていく中で亡くなられた方の人数と生存されている最高齢者から順に若い方の人数の合計が釣り合ったところの年齢で算出されているようです。
平均寿命は2023年現在で、男性81.05歳、女性が87.09歳となっています。
当然のことながらこの年齢より上の方は大勢いらっしゃると思います。身近でも女性では90歳代の方も珍しくないと感じます。
私の記憶では、2~30年前はそのような感覚ではなかったように感じていますね。
そしてこの平均寿命今まで年々上昇傾向にありました。
しかしこの平均寿命、2020年からは上昇せずわずかに減少傾向にあります。ご察しがつく方もおられるかもしれませんが、これは簡単に説明しますと、コロナウイルス感染症の影響です。
厚生労働省の分析では、男性は悪性新生物<腫瘍>がんですね、がんの死亡率が医療の進化に伴い平均寿命を延ばす方向に働いている一方で、
男女とも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、心不全などの心疾患(高血圧性を除く)、老衰などの死亡率の変化が平均寿命を縮める方向に働いているとのことでした。
参考資料1.厚生労働省.
令和元年簡易生命表の概況.
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life19/dl/life19-14.pdf
参考資料2.厚生労働省.
健康寿命の令和元年値について.
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000872952.pdf
しかしコロナウィルス感染症も徐々に落ち着いてきた昨今の情勢ですので、引き続き上昇傾向に進むのではないでしょうか。
健康寿命とは
健康寿命とは「日常生活に制限のない暮らしが出来ている方の生存期間の平均」と言われています。
ある健康状態で生活することが期待される平均期間を表す指標のことで、算出対象となる集団の各個人について、その生存期間を「健康な期間」と「不健康な期間」に分け、前者の平均値を求めることで表しています。
2019年時点の厚生労働省の調査を紹介いたします。
見方としては、水色の棒グラフがが平均寿命、黄色が健康寿命です。そして上段が男性、下段が女性です。
平均寿命は2019年時点では男性が81.41歳、女性が87.45歳です。
これに対して黄色の健康寿命は男性が72.68歳ですので、平均寿命まで8.73年の差があります。
ということはこの差の期間は、寝たきりになられている期間であったり、ご自宅で生活しておられても誰かのお世話にならないと生活できない期間であったりしていることを意味しています。
今度は女性を見てみますと、75.38歳ですので12.06年の開きがあります。女性は長生きですが不健康な期間も男性に比べて長くなっていることが読み取れます。
当然個人差はありますが、この健康寿命を長くして行く努力結果は、私も含めて皆さんの意識や行動に関わってくるのではないでしょうか。
「長生き万歳!」と言えるように
私の浅はかな勉強内容と知識をもとに感じていることを記事にしていますが、今までの「寿命」というものに対するイメージや捉え方が変わったのではないかと思います。
そしてイメージや捉え方が変わった後に気付かないといけない状況があると考えています。
「長生き出来ていいなぁ」と楽観してもいられないことがあると考えています。
それはご存じの通り「お金の問題」ですね。
「年功序列制度の廃止」「退職金の崩壊」は言われ始めて久しくなりましたし、「年金制度の先延ばし、減額」は当たり前の昨今になりましたよね。長生き万歳とは言えない状況が待ち受けているかもしれないと気づいています。
だからこそ「元気に長生きで病院のお世話にならず働けたら」
長く働けたら収入は途切れないでしょうし、年金受給も遅らせる。
だからプラス思考で50歳を過ぎて「ミッドライフクライシス」を感じてよかった!!
最初は、えーって思ったんです。俺ダメじゃんって。
自分自身がおかしくなっている恐怖を感じて焦った50歳すぎ。
次は「ミッドライフクライシス」を記事にしてみようと思っています。